日经社説 20150714 中国の弁護士拘束を憂慮する

来源:互联网 发布:线路板制图软件 编辑:程序博客网 时间:2024/03/29 19:16

中国各地で人権派弁護士や活動家が大量に拘束・連行されている。7月上旬からの数は100人以上に達した。公安省による過去最大規模の組織的な拘束である。一般国民らの権利を守ろうと奔走する弁護士らの真摯な活動への妨害は看過できない。

 中国では習近平国家主席(共産党総書記)をトップとする指導部が発足して以来、人権派弁護士や民主活動家への圧力が強まっている。今回、公安省は著名な女性人権派弁護士の王宇氏や、同僚弁護士、周世鋒氏らを拘束した。

 それだけではない。4月には改革派の著名な女性ジャーナリスト、高瑜氏に懲役7年の実刑判決を下した。5月には人権派弁護士、浦志強氏が起訴された。司法手続きを経ずに市民を拘束し矯正労働に従事させる「労働教養所制度」の違法性を追及し、廃止に追い込んだ人物である。

 中国指導部は昨秋の共産党中央委員会第4回全体会議で法治の推進を決めた。だが、中国が口にする法治は、民主主義国家の法治とは概念が異なる。事実上、共産党の意思が法に優先する。政治的には引き締めの手段であり、いわゆる民主化とはほど遠い。

 権力者には国民の権利を守る意識が薄く、通常の弁護士活動が党の統治を脅かすという政治的な理由から「違法」と断じられかねない。今回の問題も上部機関への直訴を試みる陳情者と組み社会秩序を乱そうとしたことが容疑とされた。恣意的な法の運用であり、憂慮すべき事態だ。

 今月、中国で施行された国家の安全や利益を守るとする「国家安全法」も人権の観点から大きな問題を含んでいる。米国務省報道官は同法などを根拠に「広範な人権侵害」が行われている実態に懸念を示した。

 中国政府は、人権を尊重し、拘束している弁護士らを直ちに釈放すべきだ。民主主義の価値観を持つ国々はあらゆる手段を使って中国に人権尊重を働きかける必要がある。

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