日经社説 20141220 全員参加へ一歩前進の国連温暖化会議

来源:互联网 发布:java tensorflow 编辑:程序博客网 时间:2024/04/28 05:38

地球温暖化対策を話し合う国連の会議がペルーの首都リマで開かれ、すべての国が共通のルールに基づいて温暖化ガスの排出削減目標をつくることで合意した。来年末に最終合意を目指す新たな温暖化対策の国際的な枠組みの実現に、一歩近づく成果だ。

 温暖化による異常気象の頻発は、世界各地で深刻な被害を生じ始めている。温暖化の進行を抑え被害を軽減するには、先進国と途上国の別なく国際社会が一致して対策にあたることが必要だ。

 リマで開いた第20回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP20)で得られた合意は、すべての国が参加し能力に応じて対策に努める、新たな国際協力の形につながるものだと評価したい。

 ただ、気がかりはある。途上国の反対でルールを完全に共通化できず、曖昧な部分が残った。各国が打ち出した目標を国連の場で比較し検証する制度の実現も、見送られた。

 地球温暖化の責任は先進国にあるとして、多くの途上国は先進国と共通の土俵にあがるのを拒んできた。その構図はCOP20でも変わらなかったといえる。

 中国やインドなどの二酸化炭素(CO2)排出量はすでに先進国を上回る。途上国と先進国の線引きを固定せず、実態に即した柔軟な枠組みをつくるときだ。

 米欧諸国が公表した2020年以降の削減目標を合計しても、温暖化を産業革命以前に比べ2度未満に抑えるという国際社会の目標は達成できない。足りない分をどうするか。来年の最終合意に向けた大きな課題として残った。

 リマ合意は各国に対し、来年3月末までに20年以降の削減目標を提出するよう改めて促した。過去の取り組みを上回る水準を打ち出すことを求めている。

 合意にできる限り沿うよう、日本は自らの目標を決めていくべきだろう。足元のエネルギー事情からはCO2の大幅削減は難しいようにもみえる。しかし求められているのは20年以降、今世紀半ばを見通した目標だ。

 エネルギー安全保障や経済の観点からも、化石燃料への依存を下げ、エネルギー利用効率が高い産業構造や交通網、都市づくりを目指すことは、合理的で望ましい。目標づくりにあたって政府は、地球環境と経済が両立しうる日本の将来像について広く意見を聞いて議論を進めてほしい

0 0
原创粉丝点击