日经社説 20150301 汚染水対策の歩みを止めるな

来源:互联网 发布:淘宝售后评价怎么删除 编辑:程序博客网 时间:2024/06/05 05:59

福島第1原子力発電所で放射性物質を含む汚染水が長期間にわたり港湾外に流出していた。汚染の広がりは深刻でないとみられるが、迅速な公表を怠った東京電力の姿勢は問題だ。早期の原因究明と再発防止策を求める。

 ただ今回の不手際で汚染水対策が遅れるのは望ましくない。増え続ける汚染水は福島第1原発が抱える最大のリスクだ。汚染水を減らす努力は一歩ずつ着実に進める必要がある。

 2号機の建屋の上にたまった汚染水が排水路を通って海に流れ出していた。東電は定期的に排水路の測定をしており、問題の排水路で放射性物質の濃度がほかより高いことを把握していた。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は「データは速やかに出すべきだ」と東電の対応に強く反省を求めた。当然だ。

 東電はこれまでもデータを速やかに開示せず、たびたび批判を浴びてきた。「原因が分かってから公表するつもりだった」といった説明はもうやめてもらいたい。社内で判断しようとするから公開にためらいが生ずるのだろう。

 こうした事態を二度と繰り返さないよう汚染水を外部の目で監視する仕組みをつくるべきだ。原子力規制委や地元自治体が独自に汚染状況を測り、東電のデータに常時目を光らせるようにできないか。国や東電は真剣に考えてもらいたい。

 東電は原発の建屋付近の井戸(サブドレン)から地下水をくみ上げて浄化後に海に流す計画を進めてきた。これができれば建屋に入り込む地下水を減らせ汚染水の発生を抑制できる。実現のカギとなる海洋放出について地元の漁業協同組合と交渉のさなかだった。

 漁業者や自治体関係者にすれば、公表を怠った東電に裏切られたとの思いは強いだろう。憤りは理解できる。しかし汚染水対策が遅れるマイナスも大きい。

 東電は説明を尽くして理解を求め、対策の歩みを止めないために最大限の努力を払ってほしい。

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