日经春秋 20150302

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女文字を装った手紙が届いた。読んで帯の間に隠すと、お人よしの夫が気づいて声をかけてくる。「姉から、来てほしいと言ってきて」と偽って家を出た若妻、一度は心とがめて引き返しかけるのだが、「もう悪人でも構わない」と決めてしまえばあとは急ぎ足で……。

▼24歳で死んだ樋口一葉の小説「裏紫」は未完で、冒頭5ページ分ほどしかない。それでも、「文学として」の注釈付きではあるが、姦通(かんつう)が罪に問われた明治のころの一女性の覚悟を描いて傑作である。日本の姦通罪は戦後すぐになくなった。韓国も先日、憲法裁判所が「刑法の姦通罪は違憲」との判断を示して廃止したという。

▼憲法裁は過去に4回、姦通罪の違憲審査を繰り返してきた。9人の裁判官のうち6人が「違憲」といえば「違憲」と決まる仕組みで、7年前の前回は5人、今回は7人が「違憲」と判断したそうだ。姦通罪は私生活に対する国のいき過ぎた介入ではないのか。そんな議論が韓国社会で長く続いたすえの結論だとうかがえる。

▼配偶者に対する契約違反であって犯罪ではない。姦通をそうとらえるのが世界の流れだ。一方、韓国で日本で、あるいは多くの国で、姦通は道徳上の罪であり続けている。密会の場に急ぐ「裏紫」の主人公お律が浮かべる「冷ややかな笑み」はいまの読者もドキリとさせる。道徳意識は刑法を追って簡単に変わりはしない。

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