日经社説 20150529 捜査が暴いたFIFAの腐敗

来源:互联网 发布:js字符串转正则表达式 编辑:程序博客网 时间:2024/06/05 03:14

驚くべき顔ぶれだ。そして金額にあきれる。病巣の深さには言葉もない。米国とスイスの司法当局が国際サッカー連盟(FIFA)の現職副会長らを汚職に関与したとして摘発した。起訴されたのは14人、賄賂の額は24年間で計1億5000万ドル(約185億円)に上るという。

 FIFAはサッカー界の頂点、W杯の主催団体だ。世界有数の競技人口を誇るだけあり、国連をも上回る209の国と地域のサッカー協会が加盟する。

 一方で以前から、人気にあぐらをかいた金権体質が指摘され、開催地の選定や会長選をめぐり不正の噂が絶えなかった。今回の当局の動きを「遅きに失した」と考える関係者も多いだろう。

 摘発の容疑は、国際試合での放映権などを巡り企業に便宜を与え賄賂を受け取ったというものだ。2010年の南アフリカへのW杯招致でも金銭授受の疑いがある。

 さらに、スイス当局は18年のロシア、22年のカタールの開催地選定でも汚職や資金洗浄があったと疑い、FIFA本部を含め家宅捜索している。

 選手のスピーディーで華麗なプレーに酔うファンを置き去りに、一部の幹部が公正さを捨てて拝金主義に陥っていたとすれば、競技への冒とくであり、選手やサッカーを愛する人への裏切りだ。司法当局には徹底した真相解明を望む。選定に疑惑のある開催地は、全面的に捜査に協力すべきだ。

 また、FIFAはブラッター会長以下わずか25人で作る理事会で、W杯をつかさどり、放映権などを扱ってきた。汚職の温床になりやすく、決定までの過程が不明朗だとするガバナンス上の問題もかねて指摘されていた。理事を増やし、運営を透明化するなど解体的な出直しが必要となろう。

 世界中の街角やグラウンドで、子どもたちが将来のスター選手やW杯を目指し、今この瞬間もボールを蹴っている。純粋な瞳に金権や不正の影が似つかわしくないのは言うまでもない。

0 0
原创粉丝点击