日经社説 20150717 新競技場の見直しは当然だ

来源:互联网 发布:淘宝用语大全 编辑:程序博客网 时间:2024/05/02 02:35

ようやく重い腰が上がるのだろうか。2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の建設計画の見直しを、政府が検討し始めた。

 整備費が当初の計画を5割以上も上回る2520億円と公表されてから、20日近く。破格の費用で財源も不透明なうえ、完成後の収支も大幅に悪化するとの見通しに、一般の市民のみならず五輪出場経験のあるアスリートたちからも批判の声があがっていた。

 昨今の世論調査では、計画について「見直すべきだ」「納得できない」とする回答が7~8割にも上っている。

 日本は少子高齢化が進む成熟した国家である。数十年に1度のスポーツの祭典とはいえ、できるだけお金をかけずスマートに運営したい。そんな国民の良識が政治を動かしたともいえよう。

 安倍晋三首相は16日、「国民の声に耳を傾ける」などと語った。行動で示してもらいたい。

 今のところ見直し案の具体的な中身は明らかにはなっていないが、焦点は巨大な2本の鉄骨「キールアーチ」を残すのか、やめるのか、になるだろう。

 独創的なデザインが五輪招致の際の「国際公約」なのは事実だが、整備費が膨張した主因でもある。工費を大幅に減らすため、専門家の知恵を借りながらアーチ案を変える英断を下すべきだ。

 当初、新競技場の完成は19年9月のラグビーW杯の開催に間に合わせるはずだった。見直せば完工が遅れる可能性は高い。W杯は会場の変更も含めた柔軟な対応が必要になってくる。所管の文部科学省などは競技関係者に向けて丁寧に説明してほしい。

 気になるのは、安倍政権への支持のかげりと時期を合わせるようにして新競技場を見直す考えが政府・与党内で浮上したことだ。

 政権への悪影響を回避するといった動機を優先して、見直しの徹底を怠るようでは困る。国民は本気度を注視している。残された時間は少ない。

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