社説 20150728 調布小型機墜落 整備点検に問題はなかったか

来源:互联网 发布:仓库数据表格有几种 编辑:程序博客网 时间:2024/06/01 07:24

炎に包まれた住宅と裏返しになった機体が、事故の衝撃を物語る。小型機に何が起きたのか。

 東京・調布飛行場を離陸した直後の小型プロペラ機が、近くの住宅街に墜落した。民家が全焼し、巻き添えになった住民1人と、機長、同乗者の計3人が死亡した。

 警視庁は、業務上過失致死傷容疑で捜査を始めた。運輸安全委員会も調査官を派遣した。墜落原因の徹底解明を望みたい。

 「低空飛行で、おかしいと思った」「プロペラ音が止まったようだった」。目撃証言からは、墜落直前の小型機の異常な様子がうかがえる。多くの専門家が機体トラブルの可能性を指摘する。

 小型機にフライトレコーダーは搭載されていないため、目撃者や負傷した同乗者の証言が原因究明の重要な手がかりとなろう。

 機体の整備に問題はなかったのか。小型機は、不動産関連会社の所有で、航空機整備会社が管理していた。年1回の国の耐空検査に、5月に合格したばかりだった。

 今回の飛行では、整備会社から機長が経営するパイロット養成会社に時間貸しされていた。機長が事前に実施したテスト飛行では、異常がなかったとされる。

 機長は事故当日、飛行前点検も実施した。エンジンの点検内容などについて、整備記録のチェックが重要である。

 機長は、事業用操縦士資格のほか、パイロットの訓練や指導ができる「操縦教育証明」の国家資格も有していた。

 ただし、国内の飛行時間は600~700時間で、まだベテランとは言えないという。今回の飛行目的は、自らの技術を維持する「慣熟飛行」と届け出ていた。

 墜落前、小型機が本来のルートを外れ、左に旋回した理由も調べねばならない。「トラブルが起き、飛行場に戻ろうとしたところ、急激に出力が落ちたのではないか」という専門家の見方がある。

 東京都営の調布飛行場の発着数は、年1万6000回余りに上る。管制官はおらず、パイロットが自らの判断で離着陸している。

 伊豆諸島への定期便や自家用機の拠点として、利用される一方で、飛行場周辺の住民からは、事故への懸念の声が上がっていた。

 都は、事故原因がはっきりするまで、自家用機の発着を自粛してもらう方針だ。住民の不安を考えれば、適切な対応だろう。

 国土交通省は、小型機が発着する空港の安全対策や機体の整備体制などを総点検すべきだ。

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