日经春秋 20160122

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とにかく、寒い。とがった冷気がどこまでも追いかけてくる。冴(さ)え返る、という河竹黙阿弥の語り口も浮かんでくる。「冴え返る春の寒さに降る雨も暮れていつしか雪となり、上野の鐘の音も凍る」。123年前の今日没した歌舞伎作者は昔日の風情をそう書き留めた。

▼幕末、河竹新七として登場し「三人吉三」や「白浪五人男」など多くの名作を生む。維新後も開化風俗などを取り入れ新風をふき込むが、演劇改良論者の脚本への介入が強くなり引退を宣言する。同時に、諺(ことわざ)の「元のもくあみ」をもじり、黙阿弥と改めた。以後、「作者をやめ黙る」意味を込めたとの推測が流布し続ける。

▼日本経済も寒風にさらされている。不透明な中国経済や円高・原油安などがのしかかる。株価も年明けからの下げがなかなか止まらない。「去年の雪」ならぬ去年の成長戦略はいずこに消えたか。金融緩和など打つ手も限られる。このままでは、「元のもくあみ」となって、沈み始めるのではないかと心配にもなってくる。

▼黙阿弥はしたたかな人だったらしい。ひ孫の演劇学者・河竹登志夫氏が著書で、実は、引退はしても、やがて元の現役作者にもどるという気概を名前に託したと論証している。首相は今日の施政方針演説にどんな気概を込めるのか。「こいつあ春から縁起がいい」と国民がうなるような頼もしい科白(せりふ)が聞けるといいのだが。

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