天声人語 20160327 道産子コーラ

来源:互联网 发布:linux中的cat命令 编辑:程序博客网 时间:2024/06/15 18:46
いまから半世紀ほど前、コアップガラナという名の炭酸飲料が日本各地で一斉に売られた。中小の清涼飲料メーカーが鳴り物入りで共同開発した国産コーラだった▼ガラナは南米原産の植物。日本で飲料に使われたのは、米国から上陸するコーラに対抗するためだった。「ブラジルでは米国製コーラが意外に不振」と聞いた国内飲料ログイン前の続き業界がガラナ飲料を研究。ブラジル大使館の協力で実を輸入し、商品化した。1960年の春のことだ▼当時の新聞を見ると、九州では「コーラ輸入阻止」決起集会が開かれている。果汁業界も立ち上がり、国会ではミカン産地の議員が「果樹農家をつぶす気か」と訴えた。全国で約60社が同じ商標のガラナを売った▼しかしコーラは強かった。各地で地場業者を圧倒していく。例外は、コーラ進出が3年ほど遅れた北海道だ。函館の飲料会社「小原(おばら)」がラムネやサイダーで築いた販売網をフル回転させた▼「あの3年が勝負でした。本州以南ではコーラと激しくぶつかったが、道内には先手を打つ時間がありました」と6代目社長の小原光一さん(64)。いまも東京などでは他社が製造を続けているが、小売店ではあまり見ない。ガラナは北海道にだけ定着した▼筆者が初めて飲んだのはつい先日、函館でのこと。コーラという黒船に列島全土で立ち向かうはずだった「攘夷(じょうい)コーラ」の来し方を思った。道内出身の方々には、旧聞に属する話だったかもしれないが、開業した新幹線に免じてお許し願いたい。
0 0
原创粉丝点击