日经社説 20150106 年明けの株安が映した世界経済のリスク

来源:互联网 发布:英雄联盟js打野符文 编辑:程序博客网 时间:2024/05/01 18:49

東京証券取引所で2015年の最初の取引が行われた。日経平均株価は一時、200円超の下げとなり、終値も14年末終値に比べ42円安の1万7408円だった。

 株式市場の不安定な幕開けは、世界経済の様々な懸念を映しているようにもみえる。日本企業はリスクに備えるためにも、低収益という積年の課題を克服する必要がある。

 年明け初日の日本市場で懸念材料になったのは欧州問題だ。1月25日のギリシャの総選挙で反緊縮路線を掲げる急進左派連合が議席を増やせば、同国のユーロ圏離脱リスクが再燃しかねない。英国でも5月に総選挙が予定されており、反欧州連合(EU)の政党の議席増を予想する声が多い。

 デフレ懸念がぬぐえない欧州に政治的な波乱が加われば、株式市場にとっては大きなマイナスだ。

 経済が堅調な米国では今年、政策金利が引き上げられる見通しだ。米景気の回復は日本企業の業績を押し上げる要因ではあるが、米国の利上げをきっかけに投機資金が新興国から一気に流出すれば、世界経済が混乱すると心配する声も聞かれる。

 さらに、原油価格の下落が続けば、ロシアなど原油依存度が高い一部新興国の経済は不安定さを増すだろう。日本企業にとっては新興国戦略を柔軟に考える必要も出てくる。

 世界情勢が日本の株式市場や企業経営に及ぼす影響力は、一段と強まっている。そんな経済のグローバル化に日本が本格的に組み込まれたのは、東西冷戦が終わった1989年ごろだ。当時の日本経済はバブル景気にわき、日経平均は89年末に史上最高値をつけた。しかし、90年初めから株価は急落しバブル崩壊の起点となった。

 投資資金が国境を越えて動くようになり、日本企業の収益力の低さが国際的に明らかになったことが、株価の長期低迷の背景にはあった。その反省から日本企業は不採算事業の見直しやグローバル化を25年間かけて進めた。それでも、自己資本利益率(ROE)などの指標が示す収益力は国際的に満足すべき水準ではない。

 経営改革を進めて収益力をさらに高め、世界に点在するリスクに備える。収益の伸びを再投資や賃上げに回し、経済の好循環を確立する。株式バブルの崩壊の始まりから四半世紀、市場が企業に求めるものはそんな強い姿だ。

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