民主党代表選―白熱の議論が聞きたい

来源:互联网 发布:武汉java薪资待遇 编辑:程序博客网 时间:2024/06/14 02:29

民主党代表選がきのう告示され、長妻昭元厚生労働相、細野豪志元幹事長、岡田克也代表代行の3氏が立候補した。

 安倍政権の「1強」に対抗する野党第1党として、党再建の足がかりを築けるか。共同記者会見でそれぞれ、強い危機感と再生への決意を語った。

 下野から2年、いつまでも意気消沈しているときではない。さらに具体的に、白熱の議論を繰り広げてもらいたい。

 前代表の海江田万里氏は、民主党の「器」を壊さぬよう慎重な党運営に徹してきた。党の信頼回復は遅々として進まず、先の衆院選は11議席増の73議席にとどまった。昨年末の朝日新聞の世論調査では、自民大勝の理由として「野党に魅力がなかったから」が72%にのぼった。民主党に対する有権者の失望は根深いものがある。

 その克服に向けて、今後どんな道を進むのか。党内には、自主再建派と野党再編派の二つの流れがある。

 野党再編はいずれ起きるかもしれないが、それを今、民主党から仕掛けるような状況にはない。まずは、自らの立脚点をはっきりと示す。そこから再建の道筋を探るべきだ。

 真っ先に問われるのは、安倍政権とは違った価値観の確立だろう。アベノミクスと財政規律、格差是正の問題はもとより、歴史認識や、集団的自衛権などの外交・安全保障政策でも、自民党に代わりうる党としての代案を示すべきだ。

 13年に策定した綱領には「新しい公共」という言葉が盛り込まれている。官が独占してきた「公共」を地方自治体や学校、NPO、地域社会に還元する。その中に支持団体の労働組合をどう位置づけ、協働していくか。そんな議論があっていい。

 今回の代表選は、国会議員が減ったために、結党以来初めて地方議員と党員・サポーターの比率が大きくなった。

 だが、訴えかける先は内輪の党員・サポーターだけではない。論戦をコップの中の嵐に終わらせず、広く世論を巻き込む熱気と活力を示してほしい。それは、日本政治の「幅」を広げることにもつながるはずだ。

 戦後政治のありようを大きく変えようとしている安倍自民党に不安をおぼえる人は少なくないだろう。穏健な中道からリベラルを代表する存在として、将来の首相候補になり得る人物を選び出せるか。そこがポイントになる。

 党の枠を超えて共感を得られるような代表選にしてこそ、民主党の未来が見えてくる。

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