社説 20150307 福島原発廃炉 リスク低減を着実に進めたい

来源:互联网 发布:达内软件测试怎么样 编辑:程序博客网 时间:2024/05/29 05:08

東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故から、間もなく4年を迎える。

 この間、廃炉に向けた作業には一定の進展があったが、障害はなお多い。40年に及ぶ長丁場である。課題を一つ一つ克服していくことが重要だ。

 事故では、1~3号機の炉心が損傷した。3号機から漏れた水素の爆発で原子炉建屋が壊れた4号機では昨年末、核燃料の冷却プールからの取り出しが完了した。

 3号機を覆っていた建屋の残骸も撤去され、核燃料の取り出しに着手する方針だ。リスク低減のため、着実に進めてもらいたい。

 汚染水の1日の発生量は、この1年で400トンから300トンに減った。建屋に流入する前の地下水を井戸からくみ上げ、海に放出する作業が軌道に乗ったためだ。

 発生量の一層の削減を目指し、東電は建屋周辺の土壌を凍らせて水の流入を防ぐ凍土壁を建設している。建屋直近の地下水を浄化した上で海に放出する計画もある。実現を急ぐべきだ。

 相次ぐ想定外のトラブルには、適切に対処せねばならない。

 放射能を含む雨水が排水路から海に流出していたことが、先月になって判明した。東電が関連データを公表していなかったとして、批判を浴びた。海への地下水の追加放出を巡る漁業関係者との協議は、暗礁に乗り上げている。

 東電は、自然現象である雨水に関するデータは、公表の対象外と考えていたという。結果的に、対応は不十分だったと言わざるを得ない。他に未公表のデータはないか、再点検すべきだ。

 汚染水の発生を抑える対策が進む一方で、敷地内に貯蔵している汚染水の処理は遅れている。

 既に約1000基のタンクが並び、貯水量は60万トンを超えた。遠からず置き場はなくなるだろう。地震などでタンクが破損すると、汚染が広がる恐れがある。

 タンクの監視に多くの人員を割く状況が続けば、廃炉作業全体の遅れにもつながる。

 汚染水の浄化装置を早急に安定稼働させ、放射能を減らして保管すべきだ。いずれは、安全を確認した上で海に放出するのが、現実的な方策ではないか。

 廃炉作業で最も重要なのは、原子炉内の状況把握と損傷燃料の取り出しだ。放射能汚染が深刻で、人が近づけない現場では、ロボットなどの活用が欠かせない。

 政府は、廃炉を担う人材の育成と、過酷な環境に耐え得る技術の開発への支援を強化すべきだ。

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