社説 20150310 日独首脳会談 紛争解決へ「法の支配」強めよ

来源:互联网 发布:linux bind 配置 编辑:程序博客网 时间:2024/05/20 21:18

国際秩序とルールを重んじ、平和と繁栄を追求する。そのために、日独両国が連携し、役割を果たす意義は大きい。

 ドイツのメルケル首相が来日し、安倍首相と会談した。安倍首相は「基本的価値を共有する重要なパートナーとして、緊密に協力したい」と強調した。メルケル首相は「日独両国は価値を共有する関係だ」と語った。

 両首脳は、ウクライナ情勢の平和的な解決へ、日独外務省が定期協議を行う方針を確認した。親ロシア派武装集団に影響力を持つロシアに対し、建設的役割を果たすよう求めることでも一致した。

 日独など先進7か国(G7)は、クリミア半島編入などのロシアの「力による現状変更」を認めず、経済制裁を強化してきた。米英などがロシアにより強硬なのに対して、日独は、ロシアとの対話を継続し、譲歩を促す立場である。

 ロシアの方針転換の実現には、G7が硬軟両様でロシアに働きかけることが欠かせない。

 G7首脳会議は6月にドイツで、来年は日本で開かれる。現在と次期の議長国が緊密に連携し、G7全体の戦略を調整し、より効果的なものにする必要がある。

 会談では、過激派組織「イスラム国」などのテロ対策で日独協力を強化することも合意した。戦闘員や資金の流入を阻止する国際包囲網の構築が急務だ。日独は、その取り組みを主導すべきだ。

 安倍首相は会談で、中国の東・南シナ海での海洋進出を念頭に、東アジア情勢を説明した。

 メルケル首相の来日は7年ぶりだ。この間、中国には5回訪れた。アジアにおける最大の貿易相手である中国との経済協力の拡充を重視しているのは明らかだ。

 巨大な中国市場は、各国にとって大きな魅力だ。一方で、中国は貿易、投資、知的財産権などに関して、独善的な主張が目立ち、様々なトラブルを起こしている。

 海洋安全保障を含め、中国に国際ルールを順守させることは各国共通の課題だ。日本は、ドイツなど関係国との議論を深めたい。

 メルケル首相は会談後の記者会見で、ドイツ自身の戦後70年の歴史認識に関して「過去の総括が和解の前提となる」と述べた。日中・日韓関係への言及は避けた。

 今年は、各国の歴史認識が注目される外交の機会が多い。日本は、同じ敗戦国のドイツと同様、先の大戦の反省を踏まえ、平和国家の道を歩み、世界の安定に貢献してきた。この事実を国際社会にきちんと発信することが肝要だ。

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