天声人語 20150313

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東京・三鷹の国立天文台が開く天体観望会で、人を一番感動させるのは土星だという。美しい輪を持つ姿を望遠鏡でのぞくと大人も歓声をあげる。全国どこの天文台でも人気は揺らぐまい▼土星を初めて望遠鏡で観察したのは「それでも地球は回る」のガリレオだった。輪をはっきりと確認したのはオランダのホイヘンス。さらにイタリア生まれのカッシーニは輪に隙間があることを発見した。その名をもらった土星探査機カッシーニが、貴重なデータを送ってきた▼何年もかけた分析や実験の結果、土星を回る衛星の一つエンケラドスに、生命の育つ環境が存在する可能性があると分かった。地下には海があって、海底から熱水が噴出しているらしい▼つまり水と有機物、それに光や熱などのエネルギーという、生命に必要な3要素がそろうことになる。生命そのものの発見ではないが、こうした環境の実証はこれまでで初という。長旅の探査機と日米欧の研究チームによる、好奇心あふれる未知との遭遇だ▼宇宙関連の本をめくると、いつ誰がつけたのか、この衛星の地名に目がいく。ダマスカス筋状地、バグダッド筋状地などというのがある。モスル筋状地もあって、イラクやシリアの都市の名が並ぶ▼はるかな星から「平和」を諭されている気にならなくもない。原初の生物として地球に誕生して38億年、万物の霊長が武器を取っての戦(いくさ)では情けない。宇宙からのニュースに、潤む春の星空を仰げば、今の地球で思うことは多い。
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