天声人語 20150425

来源:互联网 发布:go并发编程实战 epub 编辑:程序博客网 时间:2024/05/16 00:39
古代ギリシャの大詩人アイスキュロスは変わった最期を遂げたらしい。空から落ちてきた亀が当たって死んだという。亀を捕らえて飛んでいた鷲(わし)が、甲羅を砕こうと岩めがけて落としたのが、頭を直撃したとの説があるそうだ▼漱石の「吾輩は猫である」には、この話が、鷲は狙いを定めて〈亀の子を高い所から挨拶(あいさつ)も無く頭の上へ落(おと)した〉と出てくる。どうにも荒唐無稽だが、一笑に付せる時代ではなくなった。首相官邸の屋上に、異形の小型無人機が挨拶もなしに落ちているのが見つかり、騒ぎが続く▼聞き慣れぬ「ドローン」の名は、一気に知れ渡った。国の中枢への闖入(ちんにゅう)に政府は大あわてだが、規制への機運が高まったのは悪くない。意図も分からず自宅の上空に飛来されたら、誰でも不安になる▼過失も怖いが、悪意もありうる。プライバシーの侵害をはじめ、テロにも使われかねない。玩具扱いで買えるものもある。購入を登録制にするなど「匿名」で飛ばさせない手だても考えたい▼冒頭の西洋文人のつながりで言えば、シェークスピア劇に「人間は、悪事をおこなうための道具を目にすると、つい悪事をおこないたくなるものだ」の台詞(せりふ)がある。新しい利器が邪悪な道具に映る者が、いないとも限らない▼むろんドローンの持つ可能性は大きい。災害救助や宅配、撮影などへの応用も期待される。過度な規制は、悪い草とともに商機の芽まで摘んでしまう。要は地上に暮らす者の平穏を乱さない、縛りとマナーであろう。
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