天声人語 20150510

来源:互联网 发布:网络分销产品要点分析 编辑:程序博客网 时间:2024/06/07 19:28
若い頃、2時間がかりで酢豚をこしらえて、友人にふるまった。初めてなのに上手にできたのが不思議だったが、母が実家の台所でつくる手順を見ていたおかげだと気づき、得心がいった――▼漫画家の魚戸(うおと)おさむさん(58)は懐かしそうに話した。「食卓の崩壊」などと言われる現状に危機感を抱き、食の大切さを熱心に説いてきた作者だ。このほど連載が終わった『ひよっこ料理人』は、子ども料理教室の先生今田妃代子(ひよこ)が主人公。子どもの学びを通じ、周りの大人たちも食の喜びに目覚めていく物語だ▼料理をし、食べることは生きる力を身につけること。そんなメッセージがすがすがしく伝わってくる。子ども料理研究家の鈴木真由美さんの教室に何度も足を運び、主人公を描き出すヒントをもらったという▼大人の男たちよ、台所に立とう。物語を通じ作者は呼びかける。作中の頑固な老人が、妻の急病でやむなく包丁を握る。三度の飯を自分で賄えないのなら「自立した大人」とはいえないと悟り、主人公に男向けの教室を開いてもらう▼おじさんらが最初に取り組むのは肉野菜炒めだ。作品に登場する数々のレシピを考えた鈴木さんは、初心者でも「つくれた!」という自信が持てるように、との思いを込めたという▼掲載誌の主な読者は40代以上だそうだが、小中学生や大学生にも読者がいる。若い世代の食生活が荒れるのを案じる学校の先生方が薦めてくれている。描いたかいがありました、と魚戸さんはうれしそうだ。
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