天声人語 20150603

来源:互联网 发布:淘宝闲置发布商品永久 编辑:程序博客网 时间:2024/05/29 17:56
ケチにも上には上がいる。釘を打つのに金づちを近所に借りに行ったら、断られた。鉄(かね)の釘を打たれたら金づちが減るからだという。そこでいわく、なんてしみったれな野郎だ、だったらうちのを出して使え――▼落語の五代目志ん生による「黄金餅(こがねもち)」のまくらである。ケチは自分の懐に入れることは好きだが、出すのは大嫌いだ。こんなことを言うケチも出てくる。「本当なら息を出すのもいやなんだけども、出さなきゃ苦しいから少(すこ)ゥし出しとこう」▼こちらも出さないことに徹することはできなかったか。公的年金の受給者や加入者の個人情報が大量に流出した。日本年金機構がサイバー攻撃を受け、不正アクセスを許してしまった。「消えた年金問題」に続き、公的機関の情報管理のあり方が問われる事態だ▼万全の対処を期しつつ、先のことも考える必要がある。来年1月に始まる「マイナンバー」制度である。国民一人ひとりに番号を割り当て、税や社会保険料といった幅広い個人情報を行政が一括して把握することになる▼預貯金や健診情報にも対象を広げるべく議論が進む。これらの情報が誰かに盗まれ、悪用されたらどんなことになるか。国民のプライバシーを本当に守れるか。政府も各党ももう一度、洗い直してみるべきではないか▼私たちも自分の情報をどこまで行政に委ねるか、再考すべきだろう。外に出した情報が独り歩きする危険は常にある。落語の登場人物ほどでなくても、時にケチになることは必要だ。
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