日经社説 20150119 「自主再建」で民主の信頼回復はなるか

来源:互联网 发布:苏州plc编程培训 编辑:程序博客网 时间:2024/06/06 13:16

顔をすげ替えるだけでは解決にならない。大事なのは、失った有権者の信頼をどうやって回復するかだ。その一歩となるべき民主党代表選にもかかわらず、論戦はあまりに内向きだった。自民党に対抗できる野党づくりはまだかなり時間がかかりそうだ。

 代表に岡田克也代表代行がほぼ10年ぶりに返り咲いた。安倍晋三首相も一度失敗しており、再チャレンジは悪いことではない。とはいえ、岡田氏が掲げた「オール民主党を結集し、党の原点を再確認する」という自主再建路線で本当に党勢を拡大できるのだろうか。

 代表選の期間中、自民党からは「岡田氏に勝ってもらいたい」との声が出ていた。野党第1党がほぼ現状維持という結論を出したことにほくそ笑んでいよう。

 今回の代表選が凡戦になった最大の要因は、解党的な出直しによる野党再編に前向きだったはずの細野豪志元幹事長が維新の党などとの合流に消極姿勢をみせたからだ。投票直前の候補者演説では労組系の議員票を取り込もうと「連合と一緒」とまで言い切った。

 代表選に敗れたからと、再び方向転換したら信用を失う。党内の再編論者は当分、沈黙せざるを得ない。岡田氏は代表選出後の記者会見で維新との合流について「考えられない」と明言した。

 民主党はどこに向かうのか。岡田氏は会見で「自民党は右にシフトし、真ん中が空いている。そこを目指す政策展開が必要だ」と説明した。

 具体例として、長島昭久氏らが中心になってまとめた安保基本法案は白紙に戻し、集団的自衛権の憲法解釈見直しに基づく安保法制の制定や、安倍政権のもとでの憲法改正は阻止する考えを示した。

 代表選の決選投票で、旧社会党系が軸になった長妻昭元厚生労働相の陣営の支持を得て逆転勝ちしたことで、従来の立ち位置よりもやや左に寄った印象だ。

 保守系を切り離して自民党との対抗軸を鮮明にするのか。それとも従来通りに党内融和を優先して政策論争を封印するのか。多難な党運営が予想される。

 国会議員だけの代表選にしなかったにもかかわらず、党員・サポーターの投票率は46%にとどまった。菅直人首相と小沢一郎氏が争った2010年の67%どころか、野党だった02年の51%にも及ばなかった。一般の有権者の関心はさらに低かったに違いない。

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