天声人語 20150217

来源:互联网 发布:ae电子相册制作软件 编辑:程序博客网 时间:2024/06/08 16:09
今年もこの季節がめぐってきた。所得税の確定申告の受け付けがきのう始まった。各地の税務署にタレントや有名人らがPR役で登場するのも、毎年の光景だ▼6年前になるが、朝日歌壇に〈正直にやれと妻から言われきて正直にする確定申告〉の一首があった。むろん、税金は正直に納めておしまいではない。有効に使われたか、無駄遣いではないか、きちんと見極めるのも国民の仕事である▼税をどう集め、何に使うか。改めて考える機会をこの時期に持ってもいい。きのう国会では民主党の岡田代表が主張した。所得税の最高税率を上げ、相続税も増税すべきだ、と。お金持ちにもっと負担を求め、低所得層に再分配せよとの主張だ▼長年議論が続く格差問題が背景にある。安倍首相は「格差が許容できないほど拡大している、という国民の意識変化は確認されていない」とかわした。税制の見直しについても踏み込んだ答弁はなかった▼「先進各国では『世襲社会』が復活している」。いま脚光を浴びるフランスの経済学者トマ・ピケティ氏の分析だ。「持てる者」は財産を相続して代々富み続け、「持たざる者」との格差が広がる。資産を含めた累進課税の強化で富の過度な集中を防げという主張には、うなずく人も多かろう▼ピケティ氏の先日の来日は、日本の格差論争を大いに刺激した。経済的な不平等を増すも減らすも政治次第、という指摘が重い。それは民主主義の問題として納税者一人ひとりの判断にかかってくる。
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