社説 20150618 党首討論 岡田氏は米艦防護を拒むのか

来源:互联网 发布:生猪体重简易计算法 编辑:程序博客网 时间:2024/04/27 20:39

日本が直面する危機にいかに対処し、安全を確保するのか。今国会2回目の党首討論でも、そうした本質的な政策論争が行われず、批判合戦に終始したのは、物足りなかった。

 民主党の岡田代表は、集団的自衛権の行使に関し「時の内閣に判断を丸投げしている。白紙委任だ」と批判した。安全保障関連法案についても、「憲法に合致していると言えず、違憲だ」と断じた。

 安倍首相は、法案は「憲法の範囲内にある」と反論した。集団的自衛権の限定行使を容認した理由として、「国際状況に目をつぶって、国民の命を守る責任を放棄してはならない」とも強調した。

 集団的自衛権の行使には、「国民の権利が根底から覆される明白な危険」などの厳格な要件が定められている。日本の存立を全うするための自衛措置は許されるとの従来の政府見解も踏襲している。「違憲」批判は当たらない。

 法律に基づき、「時の内閣」が現場の状況や国際情勢を踏まえて政策判断するのは当然だ。「白紙委任」との主張もおかしい。

 首相は、朝鮮半島有事で米軍艦船が攻撃された場合、日本が防護しなくていいのかと迫ったが、岡田氏は直接の回答を避けた。その後、有事対応は個別的自衛権で可能であり、集団的自衛権は必要ない、と主張した。

 だが、個別的自衛権だけで米艦防護を行うことには、国際法上、無理がある。目の前で攻撃された米軍艦船を自衛隊が見捨てるようでは、日米同盟は成立しない。

 だからこそ、民主党は4月の党見解で、将来、集団的自衛権の行使を容認することに含みを残したのではなかったのか。

 安倍首相も、岡田氏の質問に正面から答えず、議論がかみ合わない場面が目立った。双方が誠実な質疑応答を心がけなければ、建設的な党首討論は実現しない。

 維新の党の松野代表は、安保法案の対案をまとめる考えを改めて表明した。対案には、集団的自衛権行使の要件の追加や、自衛隊の後方支援の活動範囲の限定などが盛り込まれるとされる。

 理解に苦しむのは、松野氏が与党との修正協議に「応じるつもりはない」と明言したことだ。

 対案の策定は、国会で成立させ、実現を目指すためのはずだ。与党との合意形成を最初から放棄するのでは、単なる政治的パフォーマンスと見られかねない。

 維新は、安保法案についても、政権に是々非々で臨む「責任野党」の立場を貫くべきだ。

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