天声人語 20150727

来源:互联网 发布:淘宝货架大全 编辑:程序博客网 时间:2024/05/18 02:56
空を飛ぶことは、神話の昔から危険がともなう。ギリシャ神話の少年イカロスは、鳥の羽を(ろう)で固めた飛行翼を父親に作ってもらい、自由に飛べるようになった。だが、高く飛ぶなという教えに背いて太陽に近づきすぎ、がとけて海に墜落する▼よく知られた話を「安全への教訓」と胸にたたむ航空関係者は少なくない。飛ぶことへの畏(おそ)れだという。車や列車なら故障しても止まれるし、船も浮かんでいられる。しかし飛行機は、飛ぶことをやめれば落ちるしかない▼もっとも、のんびりした時代もあったらしい。昭和の初め頃の訓練で、木と布でできた飛行機は時々墜落した。落ちてもパイロットは無事だった。「飛行機は君、落ちるもんだよ」が教官の口ぐせだったと、亡き日航の元機長から聞いたことがある。今はしかし、そうはいかない▼小型機に何が起きたのだろう。東京の調布飛行場を離陸した直後に住宅地へ墜落した。機体は大破し、民家が燃え上がる様子が動画に生々しい。3人が亡くなり、5人がけがをした▼晴れ上がった日曜、伊豆大島をめざす飛行だったという。突然の被害に遭ったお宅の恐怖と悲嘆は察するに余りある。せめて巻き添えを避けることはできなかったのだろうか▼折しも日航ジャンボ機の事故から30年の夏である。ことも次第も一緒にはできないが、「墜落」という一点において悲劇は重なり合う。犠牲者を悼みつつ思う。空を飛ぶことへの畏れは、大型機も小型機も変わるものではあるまい。
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