日经社説 20150813 企業は強い成長基盤を築け

来源:互联网 发布:淘宝商城-情侣装 编辑:程序博客网 时间:2024/05/16 18:46

日本企業の業績が拡大している。これまでの本紙集計によれば、上場企業の2015年4~6月期の経常利益は前年同期比で約24%増えた。16年3月期通期は前期より約8%増え、2期続けて最高益となる見通しだ。

 リーマン・ショック後の事業再編や合理化で収益力が高まったところへ、円安や内需の拡大が加わり、増益基調はほぼ全業種に広がっている。この先、日本企業がさらに中長期の成長を確かなものとするには、稼いだ利益を活用することによって強い収益基盤を築く必要がある。

 まず、積極的な設備投資が欠かせない。4~6月期に四半期として最高益だったトヨタ自動車は、中国で完成車の組み立て工場を新設する。需要の増減に機動的に対応できるよう、設置・取り外しがしやすい小型設備を使う。設備の過剰感が一気に強まった金融危機時の教訓を生かす格好だ。

 新たな収益源を育てていくことも重要だ。主要企業の3社に1社は今年度に過去最高の研究開発費を投じる計画だという。航空機エンジンの開発や新素材の研究など、利益を生むまでに時間を要する分野に積極的に資金を投じる動きが目立つ。こうした流れを太くしなければならない。

 好業績を背景にした株価の上昇を利用して、成長資金を調達することも選択肢の一つとなる。エレクトロニクス事業の合理化が奏功したソニーは、センサー事業を強化するために26年ぶりに増資を実施した。海外買収に備えて資本を調達しておく企業もある。機動的な財務戦略は成長の布石を打つことにつながる。

 世界経済の潮流は波乱含みである。中国の景気が一段と減速感を強め、年内にも実施が予想される米国の利上げが金融市場に与える影響は不透明だ。

 必ずしも良好とはいえない事業環境にあって、日本企業は好業績をてことして、グローバルな競争に勝ち残る手立てを果敢に実行することが求められる。

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