日经社説 20150416 減速が鮮明なニューノーマルの中国景気

来源:互联网 发布:大数据挖据市场前景 编辑:程序博客网 时间:2024/06/06 03:44

中国の1~3月期の国内総生産(GDP)は、物価変動を除く実質で前年同期比7.0%増にとどまった。成長率は2014年10~12月期から0.3ポイント下がり、リーマン・ショックの影響が強く表れた09年1~3月期以来、6年ぶりの低い伸びとなった。

 住宅・不動産市場の落ち込みから生産も投資も伸び悩んでいる。特に1~3月の不動産販売額は前年同期に比べて1割近く減った。景気の減速は鮮明だ。

 政府は今年の成長目標を7%前後とし経済の質と効率を重視する方針だ。習近平指導部が掲げる経済の「新常態(ニューノーマル)」に沿う動きで、1~3月期は目標水準まで成長ペースが鈍った形だ。かつてのような高成長でなく構造改革を通して持続可能な成長を目指す方向は評価したい。

 とはいえ問題点は多い。構造改革は重要だが、打つ手を間違えると景気が腰折れする懸念がある。中国景気の想定以上の減速は、世界経済にも大きく影響する。

 中国では幹部の業績評価の重点は高成長の達成だった。昇進のため彼らは投資の呼び込みに全力を傾けたが、方向転換を迫られた。強引に成長率を追えば習指導部の「反腐敗運動」の標的になりかねず、萎縮している。政策の遂行が滞るおそれは否定できない。

 中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)や、欧州・アフリカまで陸と海で結ぶシルクロード構想には、国外のインフラ需要を喚起することで能力過剰に陥っている国内の製造業を救う狙いがある。だが、そうした枠組みが機能するには時間が要る。

 住宅ローン規制の緩和など当局はすでに不動産市場のてこ入れに乗り出している。今後も、不健全な過熱を招かないよう目配りしながら、政策金利の引き下げといった追加策をとる必要があろう。

 底堅い消費など好材料はある。ネットショッピングの普及などで新たな雇用が伸びてもいる。上海と香港の株式相互取引制度で株式市場は活況だ。こうしたダイナミズムを生かしてもらいたい。

 今年は16年から始まる第13次5カ年計画を練る年になる。既得権を持つ国有企業が幅をきかせ民間企業を圧迫する「国進民退」という問題に対する取り組みが、問われよう。経済の質や効率を高めると同時に景気の腰折れを防ぐには、民間企業の活動を強く後押しする具体的な措置が求められる。

0 0
原创粉丝点击