天声人語 20151112 くるくる変わる就活時期

来源:互联网 发布:花生壳 免费 域名 流量 编辑:程序博客网 时间:2024/06/06 01:17
「会社の採用面接で何を着ましたか。新入社員100人に聞きました」。1981年の女性誌の特集だ。色でいえば、紺、グレー、茶・ベージュの順に多い。黒のスーツを着たと答えたのは1人にすぎない▼社会学者の難波功士(なんばこうじ)さんが『「就活」の社会史』で紹介している。紫やピンクのスーツ、プリント柄のワンログイン前の続きピースと回答した女子もいる。リクルートスーツといえば黒の今日、当時の多彩さに驚く▼本紙の過去の記事を見ると、黒が台頭するのは今世紀に入る前後だろうか。難波さんの表現を借りれば、「世の中の暗さを象徴するかのように」モノトーン化が進んだ。服の色は変わっても、時代の波に翻弄(ほんろう)される就活生のつらさは変わらない▼またかとげんなりした学生も多いだろう。面接などの採用選考の開始を来年は6月にしたい。経団連がそんな方針を発表した。もともとは4月で、今年から8月に繰り下げたばかり。就活の日程がくるくる変わるのは困りものである▼8月にしたのは、学業専念といった安倍政権などの要請があったからだ。やってみての評判は散々だった。まず、暑い。インターンシップの名目で3年生を対象に実質的な選考を始める企業もあり、むしろ就活が長期化したとの声もある▼悪評に朝令暮改もやむなしということか。とはいえ6月ならば万事解決ともいくまい。新卒一括採用という仕組みを手直しする余地はないか。より自由な就活を学生に。より多様な人材を企業に。両得の知恵はないか。
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