社説 20150830 休眠預金法案 公正性の確保へ審議を尽くせ

来源:互联网 发布:网络的拼音怎么写的 编辑:程序博客网 时间:2024/04/30 19:42

お金の出し入れが10年以上ない休眠預金を、社会福祉などに活用するための法案を、超党派の議員連盟がまとめた。

 今国会に法案を提出して、成立を目指すという。

 休眠預金は毎年、約500億円発生し、金融機関の利益に計上される。英国や韓国では、この休眠預金を福祉活動などの支援に使う制度がある。議連は、こうした例も参考に法案を作成した。

 活用の対象として、生活困窮者や子供・若者に対する支援などが明記されている。預金者から請求があった場合は、休眠預金の払い戻しに応じる。

 預金者保護に配慮しつつ、「眠れる資金」を福祉向上に役立てる趣旨は妥当だろう。

 国などの公的支援が及ばない活動を助成する狙いから、資金配分を民間団体に委ねる。その司令塔が、一般財団法人として新設される「指定活用団体」だ。

 活用団体は、全国の財団法人などから公募で複数の「資金分配団体」を選ぶ。この分配団体を通じて、実際に福祉事業に取り組むNPOやボランティア組織に助成金の給付や貸し付けを行う。

 民間の知恵を生かし、現場の実情に合った支援が行き渡ることを期待したい。

 気がかりなのは、法案の内容に関し、公正で透明な資金配分が行われるのか心もとない、とする声が少なくないことだ。

 活用団体と分配団体のガバナンス(組織統治)やコンプライアンス(法令順守)に関する問題提起が目立つ。特に、支援先からの利益供与などの不正を防ぐ手立てがあいまいだとの指摘が多い。

 多額の資金仲介を担う両団体には、厳格な運営が求められる。

 制度の詳細は、内閣府令などで定める方向という。だが、監査の在り方など、資金配分の適正さを確保するための規定については、法律でもっと明確に定める必要があるのではないか。

 配分に関与する人物が所属、関係する団体への支援など「お手盛り」を防ぐ措置も欠かせまい。

 そもそも休眠預金は預金者のお金である。できるだけ減らすことが望ましい。英国や韓国は、休眠口座があるかどうか、一般の人が気軽に調べられるオンラインシステムを設けている。日本でも減らす工夫を検討してはどうか。

 休眠預金の活用策を巡る様々な疑念を解消し、国民の理解を得ることが重要だ。より良い制度とするため、国会は法案審議を十分に尽くすべきだ。

0 0
原创粉丝点击